”最先端の総合武道”空道 大道塾 三鷹同好会/Team Tiger Hawk Tokyoの小野です。
前回は、ガチで糖質制限するのはキツいよねという方々のため、食材にあまりこだわらずに実行できるやり方を考えようということで、「GI値」と「GL値」について紹介しました。
GI値をもとにするよりは、GL値ベースで考えたほうが、実効性が高い上に食べてOKな食品が増えますよ、という話でした。
念のためですが、GL値ベースで考えたときに控えたほうが良くなる食品もあります。
主にいわゆる「炭水化物」、つまり主食にするものですね。
例えばパスタとピザは、GI値ではパスタのほうが低いのですが、GL値になると差がないようです。
ということは、GI値ベースでは比較的「大丈夫!」だったパスタも食べちゃダメ! となるわけですが、そこで悲観しないでくださいね、パスタ好きな皆さん(笑)。
(^_^;)
もちろん減らしたほうがいいわけですが、食べるならどう食べるかについて整理していきましょう。
脂質と合わせて摂取
...そもそも体脂肪を減らすための糖質制限してるのに、なんで脂質なんだよ! と思うかもしれませんが、「栄養素についてまとめる」の回で書いたように、脂質は必要な栄養素のひとつです。
脂っこいものを食べると胃もたれする世代のゆるアスの方も多いと思いますが(笑)、脂質と言っても、カルビのような肉類に代表される「脂」というより、魚や植物油に含まれるサラサラ「油」でイメージしてみてください。
脂質については別稿でまとめたいと思いますので、ここではざっくりと。
「糖質制限」という観点からは、脂質を意識的に摂取するメリットは、次の2つです。
・糖質の吸収を阻害する
・糖質に代わるエネルギー源となる
脂質は消化・吸収に時間がかかるため、糖質と同時に、あるいは糖質の前に摂取すると、糖質の吸収を遅らせることができます。
つまり、血糖値の上昇スピードを緩やかにする効果があるわけです。
非公式なエビデンスですが、唐揚げ弁当を食べた際の血糖値上昇は、バナナを食べたときよりも低かったという話も聞いたことがあります。
唐揚げやほかのおかずを先に食べて、ご飯を後にしたようですが。
その食べ方で満足するかどうかはさておき(笑)、脂質が血糖値上昇を抑えるのは、単純に消化吸収のスピードを遅らせる意味で理解できます。
ただし、やはり摂取するならなるべく魚や植物油の「油」でいきましょう。
もうひとつ、糖質に代わるエネルギー源になるのは、脂質の働きでもあるわけで当然ですが、最近の研究では、脂質(の一部)が「脳」のエネルギーにもなると言われています。
従来、脳のエネルギー源は糖質のみだと考えられていましたが、脂質を原料とする「ケトン体」が脳のエネルギーとして有効だと解ってきました。
「ケトン体」は、糖質制限の重要キーワードで、「ケトジェニック・ダイエット」なんて言い方もされますが、まあそこまで祀りあげなくてもいいように思います(笑)。
ケトン体でもなんでも、過剰に体内にあること自体が害を及ぼす例はよく見られます。
「過ぎたるは、なお及ばざるがごとし」です。
しかしながら、脂質を意識的に摂取することで、身体はもちろん、脳のエネルギー不足をカバーできることは覚えておいて損はないでしょう。
逆に言えば、糖質制限を実行する場合には、「正しく脂質を摂取する」ことが必須だとも言えます。
単純に糖質だけをカットするのは、肉体的にも精神的にも悪い影響が出るのは間違いありません。
例えば、先ほどのパスタの例で言えば、パスタにはほぼオリーブオイルが付きものですよね?
脂肪を減らそうとして、オイル抜きにしては逆効果です。
むしろ、しっかりとオリーブオイルと和えて食べたほうがよいわけです。
オリーブオイルは、医学的に健康効果が認められている数少ない食品とのことで、適量の摂取がむしろ望ましいと考えていいと思います。
では脂質だけ気をつければいいのかと言うと、そうでもないので、次回に続きます。