観戦レポート20200627 ヒカルド・スープリス vs. 岩﨑大河

”最先端の総合武道”空道 大道塾 三鷹同好会/Team Tiger Hawk Tokyoの小野です。

試合レポート、ちょっと解説的なカテゴリーでも書こうかなと思っていたところ、第1回にふさわしい試合がありました。

大道塾の後輩で、ガキの頃から知ってる岩﨑大河のMMAデビュー戦。

試合後に本人と打ち上げの席で話してしまったので、解説としては、ちょっとズルも含めです(笑)。

結論から言えば「プロとしてはダメダメ、でも勝負にいけることもわかった。そして大道塾の現在地も見えた試合」でした。

相手は元軍人というウリながら、3戦して1勝しかしてなく、しかも8年ぶりの試合ということで、本人も「再デビュー」と言っていました。

ぶっちゃけ、アンダードッグをかませてくれたんだなと思っていました。

始まってみたら、そんなこともなく。

長いリーチを上手く活かしたパンチ、特にワンツーはやっかいでした。

空道の場合、最強国であるロシアを始め、フック系のパンチが多用される傾向にあります。

それもそれで怖いのですが、面無しのオープンフィンガーでまっすぐのパンチを差し込まれると、やはり距離を作りづらいんだなと感じました。

大河の、何人の脚を壊したのかっていうローも、ちょっとパンチを警戒して浅く蹴るしかない展開でしたね。

そこは今後の課題です。

例えば両手を前に出して、相手をプレスしながら、パンチももらわずにローを蹴りこみ、その流れでタックルにつなぐなんてことができれば、もっと楽に試合ができるでしょう。

今回の試合の収穫は、打撃戦が思うようにいかない展開の中、グラップリングにプランを切り替えられたことでしょう。

なかなかできないですよね、試合中の切り替え。

相手も序盤は組んでバックを取る動きなど見せてましたが、いかんせん素人芸のレベルでした。

息も上がってるのが判っている時点で、より体力を奪うグラップリングの展開に持ち込んだのはクレバーだったと思います。

・・・まあ、ぶっちゃけパンチ怖かったみたいですけど。(^_^;)

それでも構わないと思います。

ケージの使い方も含め、MMAできてるじゃん、というあたりが今回のほめどころかなと。

但し、やはりプロとして試合をして、しかも(重荷ではあったと思いますが)メインイベント。

しかも、これも運命なんでしょうが、長いスポーツイベント中止期間が開けた後の最初の格闘技イベント。

そんな舞台を用意してもらったのだから、もっとチャレンジして良かったはずです。

身内は勝ってよかった! で済みますけど、今回初めて大河を観た人たちに「あいつすげえ、また観よう」と思わせられたのかは、正直わかりません。

声を大にして言いたいのは、

岩﨑大河、あんなもんじゃないぜ!

ってことです。

これから相手も強いのをぶつけられるでしょう。

勝ってほしいけど、勝敗以上の価値を持ち帰ってほしいんです。

そして、大道塾の国内では、ほぼ無敵の怪物だった大河でも、初挑戦のMMAで、そんなにキャリアのない元軍人には苦戦することが判りました。

大道塾のレベルの底上げは、指導する側として意識しておく必要があるでしょう。

目の前の地区大会でなんとか勝とうではなく、現役選手なら世界を、そしてMMAのように他競技でも通じるレベルに持っていこうよって、勝手なことを言って今回は締めます。

ご拝読ありがとうございました。

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